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オンライン株主総会
~感染症対策の視点と総会機能の確保から考える2020年3月期株主総会の在り方~

本年はコロナ禍による影響を受け、テレワーク、テレビ会議といった、関係者がその場にいない形での業務が世に浸透した感があります。

前回の「コロナ禍において様変わりする株主総会」で、上場企業が本年の株主総会実施時に検討すべき項目の一つとして、テレビ会議システムを利用したオンライン参加を挙げました。

こういった形式の株主総会を実施する際は、経産省より2020年2月にリリースされた「ハイブリッド型バーチャル株主総会の実施ガイド」が参考になります。

参考:経済産業省「ハイブリッド型バーチャル株主総会の実施ガイド」を策定しました

オンライン型(バーチャル型)株主総会

実は、本ガイドはコロナ禍における特殊な対応として公表されたものではなく、2019年8月に設置された「新時代の株主総会プロセスの在り方研究会」という名称の経産省内検討会における継続議論を経て、折しもこのタイミングで公表されたという経緯があります。

オンライン型(バーチャル型)の株主総会は、コロナ禍にない通常の環境下にあっても、下記のようなメリットが期待されます。

✅ 株主の所在地による地理的制約がなくなり、世界中からの参加が可能となる

✅ 例年書面で議決権行使していた株主の参加が見込める

✅ 上記利点により参加株主が増加する結果、議論の活性化が期待できる

✅ 株主が複数の株主総会を同時傍聴できる

加えて、コロナ禍において要請が高まっている“ソーシャル・ディスタンス”を実現しつつ、実効性のある株主総会を維持するという観点での有用性も注目されます。

本ガイドはバーチャルへの依拠度合から、株主総会の在り方を以下のように類型化しています。

依拠度合 類型 特徴
低い














高い
リアル株主総会 ◆ 現状の株主総会。会場内でのみ完結する
ハイブリッド型バーチャル株主総会(参加型) ◆ インターネットを使ったリアル株主総会への「参加」は可能であるが、議決権を行使するには別途書面の事前提出が必要
◆ 書面での議決権行使を行った株主の追加的な選択となる
ハイブリッド型バーチャル株主総会(出席型) ◆ インターネットを使ったリアル株主総会への「出席」が可能となり、インターネット経由で議決権を行使できる
◆ 書面での議決権行使をせずに当日遠隔地で議決権行使可能となる。
◆ 企業としてはITインフラの入念な準備が必要(通信障害対策/なりすまし対策等)
バーチャルオンリー型株主総会 ◆ リアルの会場を持たない形式。現行法令解釈上は難しいとされる(会社法上、総会の招集にあたっては場所を定めなければならないとされている事から)。

諸外国の動向としては、アメリカ合衆国の全土中30州、また欧州の一部の国において、すでに完全バーチャル型総会の開催が認められており、ハイブリッド型も含めると海外の多くの国と地域で導入が進んでいるといわれています。

日本においても、企業と株主の対話の在り方に関する2019年6月の閣議決定にて、バーチャル技術をつかった株主総会を今後の要検討事項として取り上げています。

現行の法解釈上、困難とされる完全バーチャル株主総会の法整備も含め、今後はバーチャル技術を導入した株主総会がより浸透していく可能性があります。



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